おさなづまの作品情報
書籍情報
タイトル | おさなづま |
著者 | あきやまひでき (著), 森高夕次 (著) |
連載 | 漫画アクション |
出版社 | 双葉社 |
連載開始 | 2000年1月(1巻発売) |
Amazonレビュー | ★3.2 / 5 | 29件(1巻・2022年12月現在) |
掲載情報
本作品は大部分を無料で読むことができます。
2022年12月現在、ピッコマで後半の数話を除き、無料で読むことができます。また、Amazon Unlimitedの対象作品でもあるので、そちらから無料で全巻読むことができます。
おさなづまのあらすじ
16歳。中学卒業と同時に「旦那様」である一男のもとに送り出された旗一子は、周囲の人間達からぞんざいな扱いを受けながらも前向きに暮らしていた。
そんなある日、家電を買い替えるための賞金欲しさに応募した漫画が賞を受賞することになる。
おさなづまの心に残ったワンシーン
「めぐみのピアノ」はだんなの人生観まで変えたのだッ!!
おさなづま 10巻
主人公の少女、旗一子は頭が悪く貧乏でありいじめられっ子でした。そして両親に借金の方同然に「旦那様」である旗一男に16歳で嫁入りし、奴隷同然に扱われていたがひょんなことから「めぐみのピアノ」という漫画を描き始め、その漫画によって多くの人の人生を変えていくことになります。
しかし、そんな周囲を他所に当の本人である旗一子は全く変わらずに団地の一室で1人漫画を描き続け、そして金にしか興味がない一男は一子を虐め足を引っ張り続けます。
しかし、そんな一男もついに「めぐみのピアノ」の存在を無視できなくなり、漫画を手に取ることとなります。何冊かをパラパラめくり読んだ後、漫画を持ったままぶらりと旅に出かけ、生まれ育った故郷の大地で何度も何度も「めぐみのピアノ」を読み返した末に、家に戻ってきます。
その時の一男に言葉はなく、ナレーションと表情だけがその心境の変化を物語っており、とても印象深いシーンとなりました。
おさなづまの感想
恥ずかしながらこの漫画を読んだ時には感動して泣いてしまいました。
おそらく1,2巻ぐらいまでしか読み進めていない方からすると、この絵柄で?とか、こんな下品な?等と思われる方もいると思います。
しかし、そこで読むのをやめてしまうのはとっても勿体無いぐらい面白い作品です。
主人公である旗一子は作中で「めぐみのピアノ」という漫画を描き、老若男女問わず世界中を感動の渦に叩き込み、そしてその感動の渦は「おさなづま」の読書まで巻き込んでいきます。
序盤の一子の環境はとても過酷です。同じ団地に住む主婦は一子の家にたまり、子供の面倒を見させながら賭博麻雀、財布から金を盗む等と一子に散々な扱いをし、子供は子供で一子のことを軽んじる態度で接して、旦那様は一子を奉公人のように扱い、両親からも突き放される。
しかし、漫画を描き始めてからは、最初にその才能を見初めた杉村をはじめとした多くの人間に認められていき、さらにその作品は徐々に一子を雑に扱っていた人々の心境をも変えていきます。
しかし一子は変わらない。家事をし、旦那様に尽くし、淡々と漫画を描く。あまりに変わらなすぎるためか作中でも一子自身にはほとんどスポットライトはあたらずに周囲の人間の心境が中心になる。
心境の変化と言ってもそコマで深いものではなく、ただひたすらに感動をさせ良い人に変えていくシンプルなものですが、それが逆に絵柄にハマってグッときてしまいます。
おさなづまの著者
原作が森高夕次氏、作画があきやまひでき氏です。
「森高夕次」は同氏が原作者として関わる際のペンネームです。漫画シリーズとしては「グラゼニ」の原作者としても有名ですが、コージィ城倉の名義で「俺はキャプテン」などを世に送り出したベテラン漫画家です。
作画のあきやまひでき氏もベテラン作家であり、2022年現在でもアキヤマヒデキ名義で「僕らはみんないきてゆく!」等を連載しています。
おさなづまはこんな人におすすめ
この漫画は全員に読んでもらいたい。
ただし絵柄の好みは分かれると思います。この絵柄だからこそこの感動が生まれたと思うのですが、いかんせん万人受けする絵柄ではないのが悔やまれます。
そして最初の数巻についてはだんなによる虐めや下品なシーンも多く受け入れられない方も多いように思います。しかし、問題なく受け入れられる方はもちろん、ちょっと拒否反応が出た方でもグッと堪えてせめて3巻までは試して欲しいと思います。
また、2022年9月現在、Kindle Unlimitedの対象になっています。
まずはこちらで試してみるのもおすすめです。
Kindle版は以下のAmazonリンクから購入することが可能です。
コメント