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アルスラーン戦記【おすすめ漫画感想・レビュー】

おすすめ漫画紹介vol.13 アルスラーン戦記
アルスラーン戦記1巻
目次

アルスラーン戦記の作品情報

書籍情報

タイトルアルスラーン戦記
著者荒川弘 (著), 田中芳樹 (著)
連載別冊少年マガジン
出版社講談社
連載開始2013年8月
Amazonレビュー★4.5 / 5  |  1153件(第1巻・2022年12月現在)
書籍情報

掲載情報

本作品は一部無料で読むことができます。

2022年12月現在、アルスラーン戦記はマガポケで読むことができますが、残念ながら読めるのは冒頭の3話のみとなっています。この冒頭3話で主人公の生まれた強国パルスが敵国ルシタニアとの戦いで大敗北するという、この物語の冒頭の転機まで読むことができます。まずは一度読んでみて、面白いと思ったら購入を検討してみてください。

アルスラーン戦記のあらすじ

Comiewタグライン

父王から冷遇されていた強国パルスの王子アルスラーンはルシタニアとの戦闘で初陣を飾るが、その初陣でパルスは誰もが予想しないような大敗北を決し、王は捕らえられ王都まで陥落してしまう。寡兵で逃げ落ちたアルスラーンは優秀な仲間や兵を募りながら王都の奪還を目指すことになる。

Amazon作品紹介

国が燃えている…。世界はどれだけ広いのか? 強国「パルス」の王子・アルスラーンは、いまだ何者でもなく、ただ好奇心にあふれていた。「頼りない」「気弱」「器量不足」と言われたアルスラーンが14歳になった時、遠国の異教徒がパルスへ侵攻。アルスラーンは初陣の時を迎える。パルス軍の強さは古今無双。この戦もパルスの圧勝に終わると誰もが信じていた……。奈落へと落ちたアルスラーンの運命! 激動の英雄譚、開幕!!

Amazon 作品紹介より

アルスラーン戦記の心に残ったワンシーン

鎖に繋がれた気分はどうだ?

ルシタニアの王弟に耐えられないはずはあるまいーー

パルスの国王は半年以上も耐えたのだからな

アルスラーン戦記 12巻

冒頭で敵国ルシタニアに捉えられ、幽閉されていたパルスの王でありアルスラーンの父であるアンドラゴラス王は、ルシタニアの実質的な指揮官である王弟ギスカールが面会に訪れた際に、鎖を引きちぎりその場を制圧。主人公であるアルスラーンの助けを借りずに独力で脱獄してしまいます。

半年以上幽閉され、繰り返し拷問をされていたにもかかわらず全く衰えを感じさせない状態で自由に振る舞う野獣のような王は強く印象に残りました。

アルスラーンの出自やパルスの王の系譜など、まだまだ作中では明かされていない謎が多くありますが、その秘密における鍵を握るこのアンドラゴラス王を強く印象付けるシーンとなりました。

アルスラーン戦記の感想

アルスラーン戦記は、広い視点と狭い視点を非常にうまく使い分けることで、その世界観を綺麗に表現している作品だなという感想を持ちました。

広い視点で言うと、その世界観であり、アルスラーンの所属するパルス、その周辺にはシンドゥラ、トゥーラン、そして敵国のルシタニアや、遠方の絹の国が微妙なバランス関係を築いている世界です。

それぞれの国にはモデルがあり、パルスはペルシャ、シンドゥラはインド、トゥラーンはトルコ遊牧民族、ルシタニアは十字軍、絹の国は中国をモデルにしているものと思います。また、火器が出てこないことを見ると1000年代前後ぐらいの文明を舞台としています。

実際の国々などをモデルにしていることもあり、その世界観は非常に解像度が高く、それが物語にリアリティを与えています。

狭い視点でいうと、これだけの広大な舞台を持ちつつ、あくまで主役は王太子であるアルスラーンです、流浪のみを通じて、一騎当千の武将であるダリューンや、諸葛亮孔明を彷彿とさせる名軍師のナルサスをはじめとした優秀な人材の心を掴み、少しづつ大所帯になっていきます。

アルスラーン自身は冒頭は頼りない青年だったものの、流浪の中での出会い、戦いや裏切りを通じて成長を続け、王太子としての器を磨いていくことになります。

この広い視点での戦記としての目線と、アルスラーン個人の成長物語としての目線のバランスが非常に良い点が最も特徴的なこの漫画良さだと感じます。

アルスラーン戦記の著者

原作は田中芳樹氏、作画を荒川弘氏となっています。いずれも著名な作家であり、彼らがタッグを組んだアルスラーン戦記は非常に注目度の高い作品だと思います。

アルスラーン戦記は元々小説が原作となっており、その作家が田中芳樹氏となっています。同氏の作品では度々アニメ化もされている銀河英雄伝説などが最も有名な作品でしょうか。銀河英雄伝説はスペースオペラの作品にはなりますが、その中でも国家間の戦いや謀略が描かれています。また、同氏は単巻の歴史小説なども多く発表しており、時代考証などもしっかりと行いリアリティのある作品を作ることができる作家です。

また、作画の荒川弘氏は、言わずと知れた鋼の錬金術師の作家であり、奥行きのある世界をしっかりと漫画の中で表現す流ことができる非常に素晴らしい漫画家です。

アルスラーン戦記はこんな人におすすめ

原作、作画ともにレベルの高い方々によって描かれたこの物語は、2022年12月現在で18巻まで刊行されており、まだまだ続いていく作品であり、良質な長編漫画にのめり込みたい方にとってはぴったりの作品です。なお、原作小説は全16巻となっていますが、漫画は2022年12月時点で18巻まで刊行されており、小説版では6巻にあたるため、まだまだ楽しめるはずです。

この漫画の戦いは、戦場における戦術や個人の武力(は多少ありますが)ではなく、その前段階の政治などが大きく情勢を左右するという珍しい傾向にあり、歴史物が好きな方や、政治・戦争ものが好きな方についてもピッタリだと思います。

また世界観の緻密な描写されているため、例えば指輪物語などの骨太のファンタジーストーリーが好きな方でも十分に満足できる作品だと思います。

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